2020年7月12日に4.3.1 がリリースされた。アップデート内容はセキュリティ関係など修正ばかりで新しいフィルタは入ってない。
git.videolan.org Git – ffmpeg.git/commitdiff
git.videolan.org Git – ffmpeg.git/shortlog : n4.3.1
2020年6月16日に ffmpeg 4.3 “4:3” がリリースされた。今回のリリースバージョン名は人名ではない。今回のリリースはメジャーアップデートとなり、セキュリティ対応や 4.2 以降に追加された新機能の中からマスターにしか追加されていなかったフィルタやデコーダの新機能が全て取り込まれた。
今回のリリースで気になった部分を列挙すると、
- Intel QSV-accelerated MJPEG decoding
- Intel QSV-accelerated VP9 decoding
- Support for TrueHD in mp4
- MPEG-H 3D Audio support in mp4
- Support AMD AMF encoder on Linux (via Vulkan)
- VDPAU VP9 hwaccel
- QSV-accelerated VP9 encoding
- AV1 encoding support via librav1e
- AV1 frame merge bitstream filter
- AV1 Annex B demuxer
- MediaFoundation encoder wrapper
- switch from AvxSynth to AviSynth+ on Linux
- WebP parser
- ZeroMQ protocol
- AMQP 0-9-1 protocol (RabbitMQ)
- Support for muxing pcm and pgs in m2ts
- Expanded styling support for 3GPP Timed Text Subtitles (movtext)
そのほかにffmpeg 4.3からフィルターのヘルプを見ると[int]の指定番号とオプションの対応関係が表示されるようになっている。
ffmpeg -h filter=scale
QSV関係の記事。
QSV 対応の ffmpeg をつくる
QSV フィルタの詰め合わせ vpp_qsv
Windowsで使われているffmpegでのAviSynth+の利用は以下を参照。
ニコニコのコメントを表示する AviSynth プラグイン AviSynthNicoComment
今回新しく入ったフィルタ記事の一覧。
- 方向ブラーdblur
- ffmpeg でヒストグラムを表示する
- シーンチェンジの時間を調べるscdet
- エッジ保持のブラーフィルタ yaepblur
- エッジ保持のスムースフィルタ bilateral
- 映像を上下左右にスクロールする scroll
- 1フレーム内のメディアンフィルタ median
- 映像を分割し連続フレームにするuntile
- 任意の絶対値の差を返すmaskedthreshold
- フレーム間のメディアンフィルタtmedian
- 映像のトランジションの設定ができる xfade
- コントラストに応じたシャープフィルタ cas
- 絶対値の差の大きい小さいを返す maskedmax, maskedmin
- てんかん患者に配慮したシーンチェンジブラー photosensitivity
- Vulkan を使ったハードウェアアクセレーションフィルタのまとめ
前回記事。
ffmpeg 4.2 リリース
リリースノート。
git.videolan.org Git – ffmpeg.git/blob – RELEASE_NOTES
4.2 以降に取り込まれた機能の一覧。
git.videolan.org Git – ffmpeg.git/blobdiff – Changelog